1部リーグの開幕に向けてカウントダウン形式でチームインタビューを掲載していきます。7チーム目は龍谷大学。1部に昇格して即インカレ出場という快挙を成し遂げたチームは、2年連続のインカレ出場なるか。キャプテンの#13 髙橋大地選手(4年/SG/尽誠学園髙校)・下級生エースの#21 髙橋克実選手(3年/SG/桜宮髙校)・オフェンスマシーンである#77 中野峻輔選手(2年/SG/阪南大学髙校)の3人に話を聞きました。
昨年のリーグ戦について
—— コロナで練習期間などに影響はありましたか?
(髙橋大)
自粛期間もあって練習できない日々が続いたんですけど、モチベーションを下げないように全員でミーティングを行い共通の目標を立てるなどの工夫をしていました。
—— 有観客試合と無観客試合の違いは感じましたか?
(髙橋大)
昨年度のリーグ戦で序盤に5連敗してしまったんですけど、ベンチ外の選手たちの応援があったら、もう少し早めに食い止める事ができていたのかなと思います。でも、自分は観客の声や声援が大きい方が緊張してしまうので、そういう面では試合をしやすかったです。
(髙橋克)
僕も観客がいない方が緊張も無くて伸び伸びプレーする事ができたので良かったんですけど、やっぱり観客がいる方が気持ちが乗ってプレーできると感じました。
#13 髙橋大地(4年/SG/尽誠学園高校)
—— リーグ戦序盤の連敗をどのように受け止めて終盤の連勝に繋げましたか?
(髙橋大)
1部リーグの上位校は自分たちが集中を切らした瞬間に一気に畳み掛けて来る場面が多かったので、チームとして粘り強く試合を戦い抜くように話し合いました。序盤は連敗スタートにはなりましたが、1試合1試合で出た課題を解決していった事がインカレ出場に繋がったと思います。
(髙橋克)
2部リーグで戦っていた時には留学生がいなかったので、初めは留学生がいるチームに対して戸惑ってしまい、自分たちのバスケットができませんでした。でも、チーム全体として切り替えを早くして反省と改善に時間を費やしたことが終盤の連勝で功を奏したと感じました。
—— インカレ出場のターニングポイントになった試合はありますか?
(髙橋大)
2試合あって、1試合目は天理大学戦です。近畿大学や京都産業大学の試合でできなかった点差を離されても段々と詰めていくバスケットをする事ができたので、反省点の改善が見られた試合でした。2試合目は同志社大学戦でシューターの中本龍さん(2021年卒/SG/尽誠学園髙校)が効果的に3Pを決めて下さって、勝ち切る事ができたので、この試合がインカレ出場のターニングポイントになったと思います。
(髙橋克)
僕も2試合あると思っています。1試合目は大地さん(髙橋)と同じで同志社大学戦なんですけど、2試合目は関西学院大学戦です。インカレの出場枠を直接争ったチームでもあるので、直接対決で勝てた事はメンタル面で大きな余裕に繋がりました。
—— インカレ出場の残り1枠の争いが佳境に入った最終2日間を振り返ってどうでしたか?
(髙橋大)
大阪経済大学戦はチームでリーグ戦の疲労も少なからず見えていた井上敬翔選手(2021年卒/SG/育英髙校)の所を抑えようという事を決め事にしていたので、オフェンスやディフェンス関係なくやり合ってフラストレーションを溜めさせる事は意識していました。
(髙橋克)
一昨年も大阪経済大学とは2試合やっていて井上敬翔選手を乗せてしまったことにより、負けてしまった経験があったので、常にプレッシャーを掛け続けるようなディフェンスをしていました。
(中野)
1部リーグ昇格後のすぐのリーグ戦だったので、序盤に上位大学と当たって連敗してしまったんですけど、最終日を迎える時には連勝していて良い雰囲気で試合に臨む事ができたので、負ける気はしなかったです。
(髙橋大)
最終日までの勢いがありましたし、同時期に昇格した神戸医療福祉大学には絶対に勝ちたいと思っていたので、自信をもって試合に挑もうという話をして序盤から良い入りが出来たと思います。
(髙橋克)
序盤からリードしていましたが、スタメンの5人が焦る場面にはベンチメンバーから「リードしているのは自分たちだ」と声掛けがあったので、落ち着きを取り戻して試合をすることができました。インカレ出場が決まった時は率直に嬉しかったですし、チームを引っ張って下さった4年生には感謝しかなかったです。
関西選手権について
—— 関西選手権に向けた準備は十分にできましたか?
(髙橋大)
満足のいく練習はできていなかったんですけど、部長や副部長の方々のご尽力によってこのご時世で練習自体をできる様になった事に感謝しています。
#77 中野峻輔(2年/SG/阪南大学高校)
—— 初戦を振り返ってどうでしたか?
(髙橋大)
新チーム始まっての初戦で中野が初スタメンだったんですけど、緊張でガチガチになっていたので、中野には「攻め続けろ・打ち続けろ」って伝えていました。その中で自分たちもやるべき役割を全うできたと思います。
(中野)
大地さんも言ったように、最初はめちゃめちゃ緊張していたんですけど、試合が進むにつれて段々と落ち着きを取り戻すことができたと思います。でも、フリーの簡単なシュートを外してしまったこともあって、自分自身の活躍にはあまり満足できませんでした。
—— 第三戦の京都産業大学戦はどうでしたか?
(髙橋大)
#23 サンブアンドレ選手(4年/C/沼津中央髙校)の所をどのように止めるか対策を立てて試合に挑みましたが、1部の上位チームは後半に強くて、前半よりも後半に走られた差を詰める事ができないまま試合終了を迎えてしまいました。
(髙橋克)
京都産業大学戦からメインコートになったんですけど、自分たちがメインコートの試合に慣れていなかったのが京都産業大学とのシュート確立の差にも繋がりました。
—— 関西選手権の総括をお願いします。
(髙橋大)
新チーム初の公式戦で自分たちのレベルや課題が明確になった状態でリーグ戦に向けて練習を進める事ができるので、良い経験になったと思います。
チームメイトについて
—— チームメイトの意外な一面を教えてください。中野選手についてはどうですか?
(髙橋大)
龍谷大学はとにかく走るチームなのでランメニューも多いんですけど、彼は阪南大学髙校出身にも関わらず、ランメニューが苦手な一面に驚いています(笑)
(髙橋克)
本当はよくしゃべるらしいんですけど、僕たちと一緒にいるとあまりしゃべってくれないんですよ。
(中野)
やっぱり先輩で気を使う部分があるので、まぁはい(笑)
今後は色々な話もしていきたいです。
#21 高橋克実(3年/SG/桜宮高校)
——高橋克実選手についてはどうですか?
(中野)
とにかく熱い選手でバスケがめっちゃ好きな人です。試合中は一見冷静に見えるんですけど、実は顔に出さずに内面で燃えている選手です。
(髙橋大)
プライベートでもゲームとかをしてよく遊ぶ関係なんですけど、いざバスケになるとチームの全員と対等にコミュニケーションを取って後輩にはしっかりアドバイスする良い男な一面があります。
——キャプテンの髙橋大地選手についてはどうですか?
(中野)
めっちゃ面白い人だなぁと思っています。練習中でもチームが暗い雰囲気の時などには率先して声を出して盛り上げるなど、とても頼りになるキャプテンです。
(髙橋克)
普段の生活では面白い一面があるんですけど、コートに入ると人が変わったように熱い一面もあり怖い一面もあるチームメイトを大切にしてくれるキャプテンです。
アシスタントコーチ 宮田知己(4年/桜宮高校)
—— アシスタントコーチの宮田さんはどんな存在ですか?
(髙橋大)
宮田は全員に対して苗字ではなく名前で呼ぶので親近感がすぐに湧きましたし、AチームやBチーム関係なく積極的にコミュニケーションを取る中で、1人1人のプレーを詳細に見て個別のアドバイスをくれるなど、チーム全体の事を常に考えてくれているとても大きな存在です。部活中ではスイッチが入っていて同級生なんですけど“宮田コーチ”という印象になるんですけど、練習外ではとても子どもらしい一面もあるかわいい同級生です。
(髙橋克)
宮田さんや去年の4年生からは自分がボールを持った時は常に攻めて良いと声を掛けられていて、ミスをした時も怒る事無く次に生かせるアドバイスを多く頂けたので、とても成長できたと思います。
リーグ戦に向けて
—— 今年のチームのポイントはどこですか?
(髙橋大)
平均身長が1部リーグでは一番低いと思うんですけど、身長差を補うために誰が出ても変わらない走力つけているので、それを活かした早い展開です。
—— 自分の強みを教えてください。
(髙橋大)
昨年と同様でコートの誰よりも声を出してハッスルしながら、得意のディフェンスでパスカットやスティールでオフェンスに流れを持っていく所です。
(髙橋克)
ボールを持ったら積極的にアタックして取れる点はすべて取りに行く姿勢です。先ほども言ったようにチームからはグリーンライトが出ているのでガンガン攻めていきたいです。
(中野)
注目して欲しいポイントは45度から繰り出す力強いドライブです。フィジカルを活かして「ガツン‼」とかまします。
—— 注目して欲しいチームメイトは誰ですか?
(髙橋大)
克実(髙橋)と峻輔(中野)はもちろん観て欲しいんですけど、ラスト1人のセンターである#43 清水拓磨(4年/C/如水館髙校)を観て欲しいです。2年生の頃はやる気があるのか分からない一面があったんですけど、3年生からは試合でもハッスルする場面が多くなり、いよいよ最上級生となった今では4年生の自覚を持って気持ちの面でもチームを支えてくれているので、注目して欲しいです。
(髙橋克)
僕のイチオシは#6 陳凌霄(2年/C/別府溝部学園髙校)です。去年は怪我であまり試合に出場する事ができていなかったんですけど、200cmある身長を活かしたインサイドプレーには注目して欲しいです。
(髙橋大)
彼はちょっとしたランメニューでも肉離れするなど怪我がをしがちなんですけど、最近は筋トレも積極的に行っていてフィジカル面でもタフになっているので注目です。
(中野)
自分は#32 原田太一(2年/C/洛南髙校)です。身長が195cmあってインサイドプレーが上手いんですけど、特にフックシュートは絶妙なので見て欲しいです。
—— ライバル選手や意識しているチームを教えてください。
近畿大学 #3 高岡圭汰朗(4年/SG/尽誠学園高校)
(髙橋大)
意識している選手は近畿大学#3 髙岡圭汰朗(4年/SG/尽誠学園髙校)と京都産業大学#10 上田隼輔(4年/SF/尽誠学園髙校)です。同じ尽誠学園髙校出身で当時から2人が中心になって得点を重ねて周りからの注目も集めていたんですけど、大学では彼らに負けないよう積んできた練習の成果を最後に見せつけます。
意識しているチームは全チームです。1試合も負ける事ができないですし、去年にインカレ出場した事で周りの注目も集まるだけでなく、龍谷大学には絶対に負けられないという強い思いを持つチームもあるので、全試合勝ち切る事ができるように頑張ります。
(髙橋克)
ライバル選手は神戸医療福祉大学#24宮田長源選手(3年/SF/桜宮髙校)です。彼は大学入学後に頭角を現した選手なんですけど、髙校時代から同じ桜宮髙校で切磋琢磨してきたので、今年も負けられないです。髙校の時にはアウトサイドシュートを打つ選手ではありませんでしたが、大学ではシューターという立場で3Pをドンドン打つようになって、本来の強みだったダンクができるぐらいの身体能力も活かして攻めて来るスコアラーだと思います。留学生のいる近畿大学や京都産業大学には気持ちの面でも負けることなくガンガン積極的にオフェンスを展開していきたいです。
(中野)
関西大学#13 西田倫太郎選手(2年/PG/関西第一髙校)とはプライベートでも仲が良いので負けたくないです。彼はドリブルが上手いので抜かれないようにディフェンスをして3Pを沢山決めたいです。
—— 初戦に向けたチームの意気込みを教えてください。
(髙橋大)
関西選手権では点差を開けて勝つことができましたが、リーグ戦では死に物狂いでやってくるので、あの試合を過信する事無く自信を持って試合に挑みたいです。
(髙橋克)
少しでも気を抜くとやられてしまう相手ですし、今年の方式は1敗するとインカレ出場が厳しくなるので、しっかりと引き締めて試合に臨みます。
—— 最後にリーグ戦への意気込みをお願いします。
(髙橋大)
去年のリーグ戦は3Pが絶不調でエアボールも多くして。他のチームから自分は3Pが下手だと思われているので、それを逆手にとって3Pをしっかりと決めて自分はディフェンスだけではないという事を見せたいです。
#21 高橋克実(3年/SG/桜宮高校)
(髙橋克)
去年のリーグ戦や関西選手権ではスタッツに残る活躍をして相手のマークも厳しくなることが予想されるので、それにも負けないオフェンスやディフェンスを練習して、チームを勝たせることに集中します。
(中野)
関西選手権のように自分は下級生なので、とにかく自分の仕事である得点を取ることを意識して戦います。
(髙橋大)
チームの目標が「インカレで1勝」なので前提条件であるインカレに出場できるよう、新しい事も取り入れつつ、去年から継続していることはレベルアップさせて、関西のどのチームよりも泥臭く走り続けていきます。
学生ながらもアシスタントコーチとしてチームの指揮を執る宮田さんを筆頭に昨年のインカレ経験者が多く残る龍谷大学。泥臭いディフェンスから、下級生エースで関西屈指の点取り屋の髙橋克実選手を中心にバランスの良いオフェンスを展開し、チーム一丸となって2年連続のインカレ出場を狙う。
1部リーグは全試合のYouTube LIVE配信を実施します。要チェック!
https://www.youtube.com/channel/UCN63sYojuQOIVl3BZgApVWw
写真提供:FASTBREAKS
広報渉外部 長友優典