【チームインタビュー】立命館大学 ”高身長選手がずらりと並ぶチームは組織的な全員バスケで逆襲なるか”

1部リーグの開幕に向けてカウントダウン形式でチームインタビューを掲載していきます。10チーム目は立命館大学。関西選手権では5位入賞を果たしたチームはリーグ戦で悲願のインカレ出場なるか。
ネクスト吉井の呼び声高い下級生エースの#1 満尾竜次選手(3年/SF/尼崎小田髙校)・インサイドのキーマン#34 多田龍太郎選手(3年/C/報徳学園高校)・強靭なフィジカルを持つ#5 黒山晃輝選手(2年/SF/尽誠学園高校)・高身長PF#37 今村楓選手(2年/PF/長崎西髙校)の4人に話を聞きました。

昨年のリーグ戦について

—— リーグ戦の総括をお願いします。

(満尾)
5月頃は全く練習ができずに基本的にはミーティングや個人練習を積んでいたんですけど、7月頃からは4年生が中心となって短い期間で良い練習を積む事ができました。

(多田)
完成度が高く無かったので前半戦は負けが多くて、後半戦になるにつれて段々とチームが完成していった印象があります。今年は関西選手権が開催されたことで去年に比べて早い段階から練習を積む事ができてチームの完成度が高い状態でリーグ戦を迎える事ができています。

—— 試合に影響はありましたか?

(多田)
オフェンス面で支障が出ました。練習が普段より少なく準備不足の状態で試合に臨んだので、オフェンスの停滞時に打開策のバリエーションが例年以上に少なかったと思います。

—— 無観客試合と有観客試合の違い

(満尾)
ベンチ外のメンバーが試合に帯同する事ができなかったので、盛り上がりにかけてしまい、モチベーションを維持する事が難しかったです。

(多田)
応援の力の偉大さを感じました。苦しい流れの時に応援の力があれば雰囲気を変えられる事はよくあるので、立命館大学に限らず悪い流れから抜け出す事が難しかったと思います。

—— 満尾選手と多田選手は2年生ながらも得点がチームの1位と2位でチームを引っ張っていましたがどのような気持ちでリーグ戦に挑みましたか?

(満尾)
去年は松橋和希さん(2021年卒/SF/金沢市立工業高校)が教育実習でリーグ戦に参加できていなくて、自分が出場する機会が多かったので、松橋さんの分も活躍してチームを勝利に導こうと思って戦いました。

(多田)
自分は1年生から試合に出ていて、2年生になってからは自分がやらなければならないという自覚を持って積極的にリングにアタックした結果が現れたと思います。

#1 満尾竜次(3年/SF/尼崎小田髙校)

—— 満尾選手は去年のリーグ戦でフリースローを獲得する本数が圧倒的に多かったんですけど、何か工夫をしていた点はありますか?

(満尾)
2年生で迎えた去年のリーグ戦から余裕が出てきた分、相手が手を出している所が見える事が多くありました。なので、そこに絡めてシュートを放ちフリースローを獲得したり、ファーストブレイクの時にも身長差がある場面が多かったので、リングに対して直線的にドライブした事でフリースローを多く獲得できました。

(多田)
満尾は練習中からも積極的にリングにアタックしていて、ピックアンドロールでも相手の状況を見て冷静にプレーをする姿が多いので、そこもフリースローの獲得に繋がっていると思います。

関西選手権について

——大阪体育大学戦を振り返ってどうでしたか?

(今村)
2回戦という事もあって、自分たちがやりたい事と相手にさせてはいけない事を整理した状態で適度な緊張感を持って試合に入る事ができたので、チーム全員が得点に絡んで勝つ理想的な形になりました。

(黒山)
自分は得点よりもディフェンスを重視する選手なので、相手のオフェンスを止める事ができて良かったです。3Pも要所要所で決めれたので、オフェンス面でもチームの勝利に貢献できたと思います。

—— 天理大学戦の印象や総括をお願いします。

(黒山)
チーム力の高さが印象的です。一見すると留学生が中心に見えるんですけど、チーム全体として立命館大学のやりたい事にアジャストしたオフェンスやディフェンスをしてきたので、スカウティングをしっかりとした頭脳派のチームだと思いました。

天理大学 藤澤尚之(2021年卒/PG/東山高校)

(今村)
試合の入りや後半は勝負する事ができていたんですけど、1Qの中盤からハーフタイムにかけては相手のやりたいようにさせてしまったと思います。天理大学はチームの司令塔だった藤澤尚之さん(2021年卒/PG/東山高校)が抜けた事で、互いにチーム力を武器に戦っていた中で、天理大学が流れを常に握っている印象がありました。なので、リーグ戦に向けてはいかに自分たちの流れの中で勝負する事ができるのかが重要になると感じました。

—— 今村選手は満尾選手に次ぐチーム2位の19得点でしたが、どのような事を心がけていましたか?

(今村)
ファーストブレイクではフリースローの獲得も視野に入れてリングにアタックする事を意識していたのと、シュートタッチが良かったので3Pはフリーになれば積極的に打つ事は決めていました。天理大学はスクリーンの対応などチームの守りごとを徹底してきたので、どのようにアジャストするべきかを考えながらプレーしていました。

—— 満尾選手は効率良く得点を重ねて32得点を記録しましたが、試合を振り返ってどうでしたか?

(満尾)
試合の入りは立命館大学が得点を重ねて良い流れに乗れたんですけど、ハーフタイムを迎える時点で20点差ほどつけられていたので、後半は自分がもっと積極的に攻める事を意識した結果が32得点に繋がったと思います。

—— 多田選手は怪我の影響で関西選手権は途中出場でしたが、天理大学戦をベンチで観ていてどうでしたか?

(多田)
天理大学戦からベンチ入りして、ほとんど出ることなく見ていたんですけど、やはりインサイドは強力だなと感じました。立命館大学のオフェンスは満尾と今村のアウトサイドシュートが当たっていて得点できたんですけど、シュートタッチは日によって違うので、リーグ戦では確実に得点できるようにチームとして準備をしていかなければいけないと思いました。

チームメイトについて

—— チームメイトの印象や意外な一面を教えてください。満尾選手についてはどうですか?

(今村)
満尾さんはプレー中は透かした感じでクールぶっているんですけど、結構子供っぽい一面があります。補食でお団子をいつも食べているので、無観客試合で差し入れは難しいですけど、お団子好きな事は覚えていて下さい。

(多田)
バスケットボールに対して真摯に向き合っている分、ストレスが溜まっているのかもしれないんですけど、ちょっかいを掛けてきたりする事が多いので、末っ子な所が出ているなぁと思っています。

#37 今村楓(2年/PF/長崎西髙校)

—— 今村選手についてはどうですか?

(黒山)
関西選手権ではかっこいいプレーをしていたんですけど、最近はめちゃめちゃ乃木坂にドはまりしていてアイドルオタクな一面があります。

(満尾)
立命館大学では自分の食べたご飯の写真を撮ってアドバイスを貰うなど体重管理を行っているんですけど、楓(今村)は写真の端っこで変顔をしている事が良くあって個人的にはそれが大好きです。なので、楓の変顔にも注目です。

—— 多田選手についてはどうですか?

(満尾)
ゴール下でのフックシュートが得意で試合中も良く決めているから手先が器用に思えるんですけど、ゲームはあまり上手ではないので、案外手先が器用ではないのかなと思います(笑)

—— 黒山選手についてはどうですか?

(満尾)
最近は練習中の5対5とかで上手くいかなくて怒っている事がよくあるんですけど、ちょっと前の自分を見ているみたいで「真似してるんかな?」って思っています(笑)

(多田)
黒山はぶりの照り焼きが大好物で毎日作るなど、料理男子の一面があります。

リーグ戦に向けて

—— 今年のチームのポイントはどこですか?

(満尾)
一番観て欲しいポイントはディフェンスです。関西選手権で負けた試合でも基本的に60点以内に抑える事ができていたので、リーグ戦でもチームディフェンスには注目して欲しいです。

(今村)
全員がコミュニケーションを取る事により統率の取れた組織的なディフェンスをする点と状況を読んでアイコンタクトしながらクリエイトするオフェンスを観て欲しいです。

#1 満尾竜次(3年/SF/尼崎小田髙校)

—— 自分の強みはどこですか?

(満尾)
自分は得点を取る事が得意なのでオフェンス能力には注目して欲しいです。特にワンマン速攻ではダンクをするので観ていて下さい。

(多田)
自分は積極的に点を取る選手ではないんですけど、オフェンスリバウンドやディフェンスリバウンドなどチームを支える泥臭いプレーであったり、たまに見せるベビーフックには注目して欲しいです。

(今村)
3&Dが自分の強みだと思います。ディフェンス面ではシンプルなオンボールディフェンスよりは5対5での読みやチームディフェンスをしている中でのヘルプが得意です。オフェンス面ではポジションはPFですが3Pが得意なので、警戒されてクローズアウトしてきた時は1人剥がしてチームオフェンスをプレイメイクするので観ていて下さい。

(黒山)
高校からこだわってやってきたディフェンスが強みだと思います。オンボールディフェンスだけでなく、読みを活かしてしつこくマークするオフボールディフェンスにも注目して欲しいです。

—— イチオシのチームメイトを教えてください。

(多田)
満尾です。身長が192cmながらも身体能力が非常に高くてシュートタッチも関西トップレベルのモノを持っているので天性の得点能力が備わっていると思います。関西選手権では得点王を狙っていたんですけど、怪我により出場時間を制限された状態での活躍だったので、リーグ戦では全力の満尾を観る事ができるので期待してください。

#5 黒山晃輝(2年/SF/尽誠学園高校)

(満尾)
自分のイチオシは黒山です。178cm / 82kgという体格でありながらも、アジリティが非常に高くてファーストブレイクでも力強いドライブができる所を観て欲しいです。

(黒山)
自分は#7 井手響己さん(4年/PG/長崎西高校)です。今は教育実習でチームを離れているんですけど、帰ってきたらすぐにコンディションを整えて試合に出場してくれると思うので、リーダーシップを発揮してチームを引っ張るプレーに期待したいです。

(今村)
#3 大森雄生さん(3年/PG/鳥羽高校)です。関西選手権ではベンチ入りしていなかったんですけど、滋賀総合(滋賀県総合バスケットボール選手権大会)辺りからベンチ入りし始めて、関西選手権からリーグ戦の期間で一番安定したプレーをしている選手だと思います。大森さんは想像力豊かなプレーで立命館大学の組織的なプレーに良いアクセントをもたらしてくれるので、関西選手権には無かった要素をリーグ戦では観れると思います。

—— ライバル選手や意識しているチームを教えてください。

(多田)
去年のリーグ戦で完敗したチームがほとんど同じブロックに所属しているので、去年のリベンジを果たしたいです。

天理大学#51 志冨田温大(3年/SG/比叡山高校)

(満尾)
大阪学院大学#30 金田龍弥(3年/PF/大阪学院大学高校)、天理大学#51 志冨田温大(3年/SG/比叡山高校)、龍谷大学#21 髙橋克実(3年/SG/桜宮高校)など、同じ3年生の選手はスタッツも気にしてしまうので負けたくないです。

(今村)
関西大学#46 大内一慶(2年/PF/九州学院高校)、大阪体育大学#5 仲田泰利(2年/PF/福岡第一高校)は同い年で高校からも知っているので意識しています。後は関西大学#56 岸拓也さん(4年/PF/山城高校)は似た空気感を感じるので負けないようにしたいです。

—— 初戦の大阪体育大学戦に向けた意気込みをお願いします。

(満尾)
去年のリーグ戦も大阪体育大学が初戦の相手だったんですけど、1Qで試合が決まってしまったので、高いエナジーを持って全員が初戦から全開で戦っていきたいです。

(多田)
関西選手権では4年生がいない状態でも点差を付けて勝てたわけではないので、ガンガン攻めて来る相手の勢いに負けて後手を踏む事の無いように、試合の入り方は意識したいです。

(黒山)
関西選手権では勝利しましたが、4年生が返ってきたリーグ戦では厳しい戦いが予想されるので、互いに我慢比べの戦いになると思います。

(今村)
大阪体育大学はチームカラーがはっきりしていて、誰が出ても同じようなオフェンスやディフェンスを徹底してくるので、自分たちも高い強度を維持した状態で試合をする事が重要だと思います。

—— 最後にリーグ戦への意気込みをお願いします。

(多田)
今年はメンバーが揃っていて勝負の年だと感じているので、リーグ戦では関西選手権で活躍できなかった分の鬱憤を晴らせるように頑張ります。

(今村)
自分はリーグ戦期間中が1年で最も成長する事ができると感じているので、結果にこだわりながらも1試合1試合で確実にステップアップして来年に繋げられるよう意味のある大会にしたいです。

(黒山)
立命館大学はインカレから長らく遠ざかっているんですけど、インカレ出場のチャンスは十分にあると思うので、初戦の大阪体育大学戦で良い流れを作って大阪学院大学戦や天理大学戦を迎えられるようにしたいです。

(満尾)
1年生から4年生まで誰もインカレ出場の経験が無いので、インカレに出場して関東のレベルを体感する為に、得点王・3P王・フリースロー王などの個人賞を総なめできるような活躍をします。


怪我を抱えながらも関西選手権では5位入賞を果たした立命館大学。ネクスト吉井の期待が高まるSF#1 満尾竜次選手を中心に高身長な選手が大勢所属するチームは全員バスケでインカレ出場を狙う。

1部リーグは全試合のYouTube LIVE配信を実施します。要チェック!
https://www.youtube.com/channel/UCN63sYojuQOIVl3BZgApVWw

写真提供:FASTBREAKS

広報渉外部 長友優典
榎本貴斗

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