1部リーグの開幕に向けてカウントダウン形式でチームインタビューを掲載していきます。11チーム目は京都産業大学。関西選手権では準決勝で敗れて3位と悔しい結果に終わったチームは、BIG3が4年生となった今年のリーグ戦で関西制覇なるか。
キャプテンの#35 横山恵斗選手(4年/PF/松江西髙校)・BIG3の一角で関西No.1ポイントガードの#2 北條海樹選手(4年/C/関福大金光藤蔭高校)・BIG3の頼れるエース#10 上田隼輔選手(4年/SF/尽誠学園高校)・将来の関西を担う存在と期待されるスーパールーキーの#9 宇都宮陸選手(1年/PG/報徳学園髙校)の4人に話を聞きました。
昨年のリーグ戦について
—— リーグ戦前の練習は思い通りにできましたか?
(横山)
リーグ戦の1か月前ぐらいから練習を開始したので、十分に準備する事ができないまま、試合を迎えてしまいました。
—— 練習不足が試合に直接影響することはありましたか?
(北條)
練習が少なかったのでプレーの精度で違和感はあったんですけど、自分たちは一昨年から大庭さんなどが抜けたのみで出場するメンバーがほとんど変わらなかったので、コミュニケーションとかの苦労は無かったです。
#10 上田隼輔(4年/SF/尽誠学園高校)
—— 無観客試合と有観客試合の違いを感じた時はありますか?
(上田)
個人的には観客が入った有観客試合だと緊張してしまうので、無観客試合の方がやりやすさは感じました。でも、2019年度リーグ戦の最終戦 近畿大学vs京都産業大学みたいな会場全体の熱気や盛り上がりは欲しかったと思います。
(北條)
プレイスタイル的にも観客を沸かせて自分のリズムに乗っていく方なので、インカレの様に有観客試合の方がモチベーションを高く保って試合に臨めたと感じました。
—— リーグ戦の総括をお願いします。
(横山)
バスケだけでなく私生活の部分でもチームルールの徹底ができていなくて、方向性が曖昧になってしまった所があったので、なるべくしてなった4位でした。
(北條)
去年は最終順位の上位3チームに敗戦した結果になったんですけど、リーグ戦の序盤に自分を含めた複数選手が出遅れて、チームとして足並みを揃えてスタートを切る事ができていなかった事が一番の原因だと思います。自分は2年生から下級生ながらもポイントカードとしてチームをまとめる意識で戦っていたんですけど、去年はチームをまとめるポジションの自分の不甲斐なさが原因で相手との勝負で負けたのではなく、自分たちから崩れてしまいました。
—— 天理大学戦を振り返ってどうでしたか?
(横山)
一昨年から天理大学に対して苦手意識があり、それを払拭して試合に臨む事ができなかったので、試合前から気持ち的にも押されてしまいました。去年は川真田紘也さん(2021年卒/C/徳島城南高校)や#55 ディアライソフ(3年/C/福岡第一高校)いてインサイドでも身長差があったので、天理のオフェンスを自由にさせてしまった印象があります。
(上田)
2年生の時から前半で20点差をつけられて負けるなど屈辱的な敗戦が続いていて、個人的にも苦手意識を引きずって試合を戦ってしまいました。今年は海樹(北條)や陸(宇都宮)など試合をコントロールできるガードが揃っているだけでなく、その他のメンバーを見ても近年でトップクラスのチームだと思うので、メンタル面から修正して2年間の雪辱を晴らさなければいけないと思っています。
(北條)
天理大学に対しては個人的には苦手意識はあまり無くて、2年生の頃も良い試合内容で戦う事ができていたので、相手のオフェンスやディフェンスに対して自分たちポイントガードがしっかりとコントロールして戦う事が重要だと感じています。
関西選手権について
—— 関西選手権に向けての準備はできましたか?
(横山)
練習が抜けていた部分もあったんですけど、モチベーションを高く維持して効率の良い練習を積む事で関西選手権優勝に向けて準備をしていました。
(宇都宮)
チーム全体で練習する機会が少ない中でも、積極的にコミュニケーションを取るように意識していたので関西選手権を迎えた時に不安などはなかったです。
#24 アジャイアーノルド(1年/C/美濃加茂高校)
—— 初戦の大阪産業大学戦を振り返ってどうでしたか?
(横山)
初戦は自分たちの持ち味であるディフェンスからの速い展開でのバスケットをする事ができたので、あの点差に繋がりました。陸とアジャ(アジャイアーノルド)は大学でのデビュー戦だったので、初めは緊張している様子だったんですけど、高校から全国の舞台を経験している2人はすぐにリズムを取り戻して試合に入れていました。
(上田)
自分たちの目標がリーグ戦を制覇してインカレでベスト4に入る事なので、相手チームに合わせることなく自分たちのバスケットボールをする事ができて良かったです。
(北條)
関西選手権前にベンチ入りするメンバーが決まっていない状況だったので、関西選手権は今年のチームの現状を確認する位置付けにしていました。練習から強度の高い内容で打倒関東を実現できる様に切磋琢磨し合っていたので、試合にもスムーズに入る事ができました。
(宇都宮)
大学バスケのデビュー戦で少し硬い状態で試合に入ったんですけど、序盤から得意なディフェンスからの速い展開の中で試合を進める事ができたので、良い試合になったと思います。高校時代から留学生とプレーしている経験があるので、アジャともスムーズに連携を取ることができたんですけど、大学レベルではまだまだ経験が未熟なのでお互い助け合いながら歩んでいきたいです。
—— 近畿大学戦を振り返ってどうでしたか?
(横山)
試合の入りで近畿大学に15-0のランをされて「いつか自分たちに流れが来るから我慢する時間だ」と声を掛けていたんですけど、流れを掴み切れずにそのまま試合が終わってしまった印象でした。スタメン出場していなかったので、この試合をベンチから試合を見ていて、4年生のチームを引っ張る意識が希薄だった事やコミュニケーション不足を感じたので、関西選手権後に海樹や上田やサンブなど試合に出場する4年生がもっとチームを引っ張る必要があると話をしました。
(北條)
チーム一丸となって戦う事ができずに個々で打開しようとし過ぎている場面が多くありました。試合後にビデオを見ても、自分がもっとコート上で声掛けをするべきだったと思う事があって、個人的にも反省する事が多い試合でした。チームとしてもバスケットボール以外の悪い面も出てしまった今までで最悪の内容の試合だったと思います。あの試合を経験して関西選手権後からは4年生が自覚と危機感を持って、より緊張感のある練習を積む事ができました。
(宇都宮)
試合の入りはもちろんですが試合を進めていく上で、いち早く相手にアジャストする事ができませんでしたし、恵斗さん(横山)も言ったように自分たちの流れになるポイントで崩れてしまったと思います。
近畿大学 #36 木下岳人(1年/PG/延岡学園高校)
—— 近畿大学では宇都宮選手と同じ1年生でポジションも一緒な木下岳人選手が出場していましたが、印象などはどうでしたか?
(宇都宮)
自分は小学校の時から知っている存在で、バスケIQが高いだけじゃなくて、スピードやディフェンス能力も高い自分とは違うタイプのポイントガードだと思うので、4年間互いに切磋琢磨していきたいです。
—— 関西選手権を通じて高校と大学での違いを感じる場面はありましたか?
(宇都宮)
フィジカルの差はとても感じたんですけど、1つ1つのプレーの細かさや正確さで大きな点差が生まれる所は高校と大学の差を大きく感じました。その一方で、チャンスがあったら積極的にドライブをしてローテーションの穴を見つけてアシストするプレーは大学でも通用すると感じました。
チームメイトについて
—— チームメイトの印象や意外な一面を教えてください。上田選手についてはどうですか?
(横山)
上田は普段からあまり社交的ではなくて、寮にいても部屋に籠っている事が多いんですけど、私生活では抜けている所が多い印象です。練習終わりに上田はどれだけ疲れていても必ずウエイトをする為に、常に誘ってくるなど結構マイペースな一面があります。
(北條)
上田はずっと一緒に生活していても理解できない世界を持っているので、独特だなと思っています。でも、真面目な性格なので恵斗と2人で後輩を背中で引っ張ってくれるので、やりやすさを感じる事も多くあります。
(宇都宮)
大学入学前はクールでバスケットボールに熱いイメージがあったんですけど、天然を発揮している場面が多く見られてかわいい一面があります。
#9 宇都宮陸(1年/PG/報徳学園髙校)
—— 宇都宮選手についてはどうですか?
(横山)
陸は寮が違うのであまり話をする機会が無いんですけど、根が真面目で自分の気持ちを話すことが苦手な印象があるので、練習中からもっと自分の意見を発言して欲しいと感じています。
(北條)
自分のプレイスタイルは自分がボールを持って攻める事で始まる形なんですけど、陸は周りを活かしながら試合を進めるなどポイントガードとして自分が持っていないモノを持っているので、自分が抜けた関西のガードを引っ張ってくれる存在と期待しています。私生活ではシャイな一面があるので、感情をもう少し出して自分の考えを伝えていってほしいと思います。
(宇都宮)
練習前のストレッチやアップのメンバーが一緒でバスケットボール以外でもアニメの話などで盛り上がっています(笑)
—— 横山選手についてはどうですか?
(北條)
1年生から同じ部屋で生活する中で、当時は誰も横山がキャプテンになるとは思っていなかったんですけど、キャプテンになってから責任感を人一倍持つようになったと思います。割り勘でご飯を食べに行くと損するぐらいめちゃくちゃご飯を食べる一面があるんですけど、食べた分のウエイトトレーニングも人一倍やって入学時はガリガリだった体型も一番ごつくなっているので、バスケットボールに対しては誰よりもストイックに真摯に向き合っていると思います。
(上田)
恵斗は自分の甘い所が出た時にはしっかりと注意してくれますし、一緒にウエイトトレーニングをするなど互いに切磋琢磨しながらここまで頑張る事ができているので、とても頼りにしています。
(宇都宮)
一番の印象は身体がとても大きいので、自分も頑張らないといけないですし、チームの雰囲気が悪くなった時に最初に声掛けをして下さるのも恵斗さんなので、見習っていきたいと思います。
—— 北條選手についてはどうですか?
(横山)
練習中からハードワークして試合中もアグレッシブに攻めている印象があるんですけど、私生活では結構ぶっ飛んだ事をしているので、気になったら海樹のインスタをフォローする事をお勧めします。
(上田)
海樹はバスケットボールに限らず私生活の部分でもお世話をしてくれていたり、自分にない部分を補ってくれている存在で、海樹も恵斗と一緒で自分の悪い部分が出た時に包み隠さず言ってくれるのでとても信頼しています。
(宇都宮)
経験値の差がとても大きくて自分の知らない事を知っている事が多いだけでなく、自分とタイプが違うポイントガードなので良い所をドンドン吸収していきたいです。
リーグ戦に向けて
—— チームのポイントはどこですか?
(横山)
今年はチームタイトルを協調と京産の挑戦のダブルミーニングを持たせて「京挑」に定めました。コミュニケーションを大切に挑戦するチームを目標にしているので、関西選手権の反省を活かして流れが悪い時にもコミュニケーションを取って試合を進めたいです。
—— 自分の強みはどこですか?
(横山)
自分は派手なプレーする選手ではなく、ディフェンス・リバウンド・ルーズボールなど泥臭い所にもこだわっているので、京産(京都産業大学)にはあまりいないタイプのゲームチェンジャーだと思います。
#2 北條海樹(4年/C/関福大金光藤蔭高校)
(北條)
自分は下級生から出場してきてチームの特徴を一番理解しておく必要もありますし、ポイントガードとして留学生も上手に使いながら試合をコントロールして、苦しい場面では得意のハンドリングや3Pで得点を多く取れるように頑張ります。
(上田)
ディフェンスやルーズボールなどの泥臭いプレーとドライブには自信を持って4年間戦ってきたので、最後まで注目して欲しいです。
(宇都宮)
自分は得意のアシストやドライブを駆使して観ているファンの人たちを楽しませるプレーを心がけているので楽しみにしていてもらいたいです。
—— イチオシのチームメイトを教えてください。
(横山)
自分は北條に注目して欲しいです。自分には無いスキルを多く持っていて、派手なプレーで観客を沸かせることができるので観ていて楽しい選手だと思います。
(北條)
高校の後輩である#1 森本凛(1年/PG/関福大金光藤蔭高校)とはペアになって練習する機会が多いので、観ていて欲しいです。
(上田)
今年のリーグ戦全体での注目ポイントにもなる陸とアジャの1年生コンビはイチオシです。来年以降の関西を担う中心選手になると思いますし、試合に絡むメンバーとして優勝をする上でのキープレイヤーにもなると思います。
(宇都宮)
自分は上田さんです。京産のBIG3の一角でありながらも、ここ一番の大事な場面でボールを託されるのはエースである上田さんだと思うので、上田さんの活躍に期待しています。
天理大学 #28 二見健太(4年/PF/豊浦高校)
—— ライバル選手や意識しているチームは?
(横山)
チームとしては去年負けてしまった天理大学や関西選手権の借りがある近畿大学には勝たなければいけないと思っています。意識している選手は天理大学#28 二見健太(4年/PF/豊浦高校)です。同じ中部地方出身者として負けたくないです。
(北條)
特定の選手でライバル心を持っている人はいないんですけど、対戦するチームのポイントガードには負けたくないです。この4年間で近畿大学には2回ぐらいしか勝っていて、戦績はあまり良くないんですけど、関西で試合をするのはリーグ戦が最後だと思うので、苦しい試合は予想される中でも勝ち逃げで終われるように頑張ります。
(上田)
近畿大学は去年のインカレで一足先に5位入賞をして関西選手権でもあのような負け方をしてしまったので、リベンジしたいです。近畿大学#2 高岡圭汰朗(4年/PG/尽誠学園高校)とは高校も同じで、お互いに下級生から試合に出てきたので、最終年度もバチバチやっていきたいと思います。
(宇都宮)
大学入学後に初めて負けたのが近畿大学なので、自分も近畿大学にはリベンジできるように頑張っていきます。
—— 最後にリーグ戦への意気込みをお願いします。
(上田)
関西選手権ではあのような形で負けてしまったので、リーグ戦では圧倒して優勝できるように頑張ります。
(宇都宮)
自分も目標はリーグ戦の優勝なんですけど、個人的には新人王の獲得を狙っていきたいです。
(北條)
自分たちが4年生になった今年こそ、全勝で関西を制覇して気持ち良くインカレに進むことができる様に万全の準備を整えて、リーグ戦に挑みます。
#35 横山恵斗(4年/PF/松江西髙校)
(横山)
去年はリーグ戦4位で関西選手権は3位という結果に終わってしまったんですけど、やる事をやり切ればこのメンバーで負けることは無いと信じているので、チームタイトルである「京挑」を大切に全勝してリーグ戦を制覇できるように頑張ります。
去年のリーグ戦から調子の振るわない京都産業大学。下級生からチームを引っ張ってきた#2 北條海樹選手・#10 上田隼輔選手・#23 サンブアンドレ選手から結成される関西屈指のBIG3が4年生となった今年のリーグ戦で関西制覇を目指す。
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写真提供:FASTBREAKS
広報渉外部 長友優典
競技部 狩矢壮太朗